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パティシエのフランス修行は必要か?

アキラ

フランス修行って行った方がいいの?

モモコ

フランスで修行したら美味しいケーキが作れるの?

こんにちは、キッキです!

「フランスで修行していました!」なんて聞くとなんかすごく感じますかね?

この記事では、フランスに行こうか迷っている人に少しでも参考になればと思い、2年間フランスで働いた私キッキの経験をもとに簡単に解説してみました。

結論  今の時代、あまり重要視されない。

残念ながら今の時代フランスで修行しただけでは自分の市場価値が高まったり、お店が繁盛する要因にならないと思います。

それにフランスに行ったからといって必ず美味しいケーキが作れるわけでもありません。

もちろん修行年数や働いたお店によって得られる評価や技術は異なるので、しっかりと経験を積んで感性を磨くことが大切になってきます。

フランスに行っていなくても美味しいケーキを作って活躍しているパティシエはたくさんいます。

キッキ

フランスに行かなくても美味しいケーキを作ることができるし、繁盛しているお店もいっぱいあるよ!

なぜ評価されなくなったのか?

昔はフランスで修行したということがステータスになり、それだけで差別化ができ集客につなげることができました。

今の時代フランスで修行したというだけではなかなか差別化が難しくなっています。

それではなぜそこまで評価されなくなったのでしょう?

2年間、フランスに行った私が感じたことを並べてみました。

  • 行く人が増えた
  • 日本のレベルが上がった
  • 情報が簡単に手に入るようになった
  • 材料の質が上がった
  • 価値観の多様化

行く人が増えた

昔はフランスに行く人や本場のフランス菓子の店も少なかったので希少価値が高かったです。

今は交通機関やインターネットが発達して昔より格段に行きやすくなりました。

その結果、修行した人やフランス菓子の店が増えたのでそれほど『フランスで修行した』いうステータスがあまり価値を持たなくなりました。

日本のレベルが上がった

フランスで修行した人たちが日本でお店を開くようになり日本でもフランス菓子が身近になりました。

フランスに行かなくても学べるため味やスキルのレベルがどんどん上がり、最近ではパティシエの世界大会でも日本人が上位に入るのが当たり前になりましたね。

情報が簡単に手に入るようになった

インターネットの発達により情報が簡単に手に入ったり、世界中の人たちと繋がることができるようになりました。

料理やお菓子のレシピもネットで検索すればいくらでも出てきます。

そんな時代に実際に行って学ぶことがそれほど価値を持たなくなったと思います。

材料の質が上がった

昔はフランスと日本の材料の質が全然違ったと言います。

例えば乳製品や小麦粉もフランスと日本のものとでは質や味わいが違います。

そのため同じレシピで作っても全く違うものができるので、フランスで食べた素材やお菓子の味を思い出しながら調整しなければならなかったのです。

今は輸入品も充実したり、材料メーカーの努力によってフランスと同じような質や種類の材料が手に入るようになったのでフランスのレシピそのままでもかなり近いものができるようになりました。

価値観の多様化

昔はフランス菓子も珍しかったので、フランス菓子というジャンルに価値があったと思います。

しかし今の時代は味やジャンルだけではなく、見た目健康面商品にこめられた思いなどお客さんの求める価値観が多様化しているので、フランスに行っただけではなく他に付加価値をつける必要がでてきていると思います。

フランスに行って感じたこと

人それぞれ感じること思うことが違うと思いますが、私が感じたことを簡単に紹介したいと思います。

フランスに行って感じたこと
  • 材料の違い
  • 働き方
  • 生活におけるお菓子の存在
  • 国民性

材料の違い

「フランスの食材は本当においしいから」と先輩やシェフから聞いていました。

実際に行ってみて感じたのは確かに野菜や果物、お肉もおいしかったのですが特に乳製品はおいしいと思いました。

牛乳はすごくコクがあり、非常においしく感じました。

こんなに素晴らしい材料があれば誰でもおいしいケーキが作れるんじゃないかと思います。

今は日本にも海外の食材が増えてきたり、材料メーカーのレベルも上がっているので昔ほど材料に困らなくなりました。

働き方

フランスでは労働基準法で週35時間労働で週休2日と決められています。

他にもバカンスを4週間取らせなければなりません。

それに比べると日本人は本当に働きすぎだなと改めて思いました。

「そんなに働かなくても大丈夫なの?」と思いますが、その分オーナーがめっちゃ働いたり既製品の材料などを使ったりしています。

既製品の材料を使うことによって店ごとの個性がなくなってきているという弊害もあるそうです。

生活におけるお菓子の存在

フランス人はよくお菓子を食べます。

ほんとによく食べます。

甘いものが本当に好きなんだなとつくづく思いました。日本は「甘すぎなくて美味しい〜」とか「甘さ控えめで美味しい〜」とかよく聞きますが、フランスのお菓子はガッツリ甘いものが多いです。

ほんとに甘いものが好きで日常的にお菓子を食べるということが習慣化されているんだなぁと思いました。

国民性

とてもフレンドリーで気さくな感じがします。

とにかくどんな時も自然と挨拶し、話かけてきたりとてもコミュニケーションがしやすい環境だと思いました。

スーパーなどの接客も日本みたいにかしこまったマニュアルではなく、自然でマニュアル感がないのが好きでした。

自己主張も強い国民性でもありますが、私は生きやすい国だと感じました。


まとめ

フランス修行は必ず行ったほうが良いとは限りません。

フランス経験があるからといって収入が特別上がったり、就職に有利というわけではないですし特別なスキルが身に付くわけではないからです。

その人の思いや価値観、将来の目標によって行くか行かないか決めたほうが良いでしょう。

フランスで働くにしても就労ビザを取るのが非常に難しいです。
まともに給料が出ないこともあり、生活費もそれなりにかかります。

今はフランスで修行したという付加価値はそれほどないので、日本でしっかり技術を学ぶのもアリだと思います。

私は2年間行ってましたが、後悔はしていませんし行って良かったと思っています。

そもそもヨーロッパで暮らしてみたいという夢があったので非常に満足しています。

個人的には海外で暮らしてみるというのはすごくいい経験になると思っているのでフランスに限らず他の国で暮らして文化の違いを感じてほしいと思います。

短期間の旅行とは違った経験ができ、日本の文化固定観念を見直すきっかけになると思うのできっとその後の人生に何らかの影響を与えてくれるでしょう。

しかし、近年はインターネットの発達によって世界がより近く感じられるようになりました。

情報も簡単に手に入るようになったり、海外の人とも繋がれるようになったので昔ほど実際に海外に行くという価値はそれほどはないのかなとも思いますが、
もし行きたいのであればしっかりとした目標や理念を持って濃厚なフランス生活を満喫してほしいと思います。

この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

Bon chance!